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きばやん日記

kibayan.exblog.jp

宝塚市在住のJAZZピアニスト、作曲家です。関西を拠点に全国各地で演奏しています。カメラが好きなので写真中心のブログです。大学でJAZZを教えています。レッスンはHPよりご連絡下さい。

カテゴリ:きばやんの話( 1 )

僕は、中学3年の時、ちょっとした病気になってしまい、
高校には進学しませんでした。行きたかった気持ちも
あったんですが、もともと中学も丸1年行ってなかったし、
まぁ、同じようなものでした。その時は。

みんなが高校1年の夏、ようやく病気が治った僕は、
親戚の酒屋さんで、時給500円でアルバイトをはじめました。
その時はピアノは完全に辞めていて、見るのも嫌やったかなぁ(笑)

酒屋さんは箕面の桜井という駅から歩いて10分ほどの
大きな団地の中にあって、すごい繁盛してました。
最初は配達の車の助手席に乗せてもらってのお手伝い。

しばらくして、自転車で一人で配達させてもらえるようになりました。
後ろの荷台にビールケース積んで、前のかごに一升瓶のせてヨロヨロ。
みなさん知ってますかぁ?ビールのケースは、大、小、中の順に
重いんですよ。もちろん自転車でコケテ、道端にものすごい匂いさせた
事もあります(笑)。

毎日出かける時は、作業用ズボンってわかりますか?
あのズボンの横側にめっちゃおっきいポケットついてるのん。
そのズボンとTシャツと手にはタオル。汚い格好して電車乗ってたなぁ。

仕事の帰りとか、たまに中学の同級生に会いました。
当時僕は15、6でしたが、学生じゃなかったし、
髪の毛染めて、パーマあてて、ちょっとかっこつけてました(笑)
同級生に会うと、わざわざ煙草に火つけて、「よぉー!」みたいな。
おまえら同じ服着て同じカバン持って何がおもろいねん!
みたいな事言うてた記憶があります。(笑)
しかし実際のところは、いつもひとりやったし、
学校に行きたかったんです。今思えば。みんなと話したかった。
そんな日の夜は、自宅のベランダで、僕の誇りやった汚れた作業ズボンの
ポケットから「ハイライト」を取り出し、煙草に火を付けて、
ため息の混ざった煙を吐き出すのでした。

1年後、僕は大学入学資格検定を取ろうと思い付き、
両親にお金を出してもらい、大検の予備校に通う事になりました。
同級生の中に、たまたま高校を中退した友達がいてて、
その子と通いはじめました。

変な学校でしたよぉ。16.7才の子ばっかしやのに、
非常階段のところに(喫煙所)がありました。
真面目に授業出てる奴はあんまりいなくて、
だいたいみんなそこに集まって、煙草吸いながら
賭けポーカーばっかりしてました(笑)

学校は阪急の南方駅の近くにあって、行き帰りの道には
ゲームセンターや、パチンコ屋が建ち並んでいました。
良く授業サボッテ、街の中で遊んでました。
ビリヤード場に通ったり、近くの淀川の河川敷で遊んだり。
パチンコはその時初めて覚えました。
毎日行ってました。ちょっと眉間にシワ寄せて、大人の顔つきして
行ってました。(笑) そういう事がすごい楽しかった。

まぁ自分も人の事言えないんですが、
予備校の友達は、ほんま変わった子ばっかりでした。

毎日一回急に死にたくなって窓から飛び降りようと
する子とか。僕らはもう慣れていて、必ず誰かがその子の
傍に居てました。過呼吸症候群かなんかやったかなぁ。
誰かが無理やり窓から引き離して、しばらくすると落ち着くんです。
きっと助けて欲しかったんやね。

賭けポーカーでイカサマしていかにして、人から金を
巻き上げようかといつも考えてる奴とか、
今日は宝石屋のバイトでちょっと可愛い指輪を頂戴してきた
と自慢する子とか、朝から晩まで、取り憑かれたように勉強ばっかりしてる
子とか。今思えばみんな優しかった。でもみんな心に傷を
抱えていて、僕も同じだったけれど、
楽しかったけれど、居心地はあまり良くなかった。

週に一度、何故自分が学校に行かないのかをみんなで話すセミナーが
あって、僕はあんまり好きじゃなかった。
特に自分は、病気でたまたま受験出来なかっただけやし、
そんな事、あんまり人に言うもんじゃないと思っていたから。
たぶん僕はとても学校に行きたかったんやと思います。
予備校のみんなは、何故か学校に行かない自分に、すごいプライドを持っていて、
僕はあんまりそれについていけなかった。

当時たまに会っていた中学の同級生がいてて、毎日の高校の授業の話とか、
野球部の練習や、試合の話とかしてくれました。
好きなように生きてる僕の環境が羨ましいと、彼は
良く言ってくれました。優しい子でした。
僕は、「偶然は必然だからね、」
なんて偉そうな事を言いながら、
むしろ僕のほうが、高校に行きたかったよ、君の方が


羨ましいよ、とその時に、口に出しては言えませんでした。


おわり。
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by kibayan3 | 2007-06-20 17:22 | きばやんの話 | Comments(1)